スルガ銀行 不正の事実-005 貸したもの勝ちの人事評価体制

2018年9月7日に公表された、スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書によると、営業担当者の人事考査に際し、融資後の債権の管理状況は一切反映しない体制だったことが指摘されております。つまり行員は課された有担保ローンの融資額さえ実行すれば、その後に該当の融資が延滞になっても、回収不能になっても、当該融資を実行した行員の人事考査への影響は一切ないと記載されております。

融資後の債権管理状況が人事考査に一切反映されないことで、優良な融資先を探索しようという行員のインセンティブは無くなりました。その結果、スルガ銀行の行員は、目先のノルマを達成するために1件でも1円でも多く融資を実行し、良好な人事評価を得ることしか考えていなかった点が調査報告書において指摘されております。

スルガ銀行は不動産業者が連れてくる顧客に対して不正や改竄を行い、どんどん融資を実行、とんでもない賞与や給料を得ていたのです。その一方で、本来融資できない顧客や物件に対し多額の融資を行った結果、多く人を返済不能にさせ、多大な被害者を生むことになりました。

(参考サイト)スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書(208/338ページ)

https://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/pdf/20180907_3.pdf