スルガ銀行 不正の事実-026 コンプライアンス意識ゼロ

2018年9月7日に公表された、スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書によると、スルガ銀行では、あまりに多数の不正・不当行為等があったこと、またそれらは、組織的、主導的、長期間に渡るものであったことなどから、「コンプライアンスの意識が全く存在しない」という統制環境(企業風土)の問題が指摘されています。

多数の不正・不当行為等があったこととして、特定の支店に限らず、パーソナル・バンク傘下の支店・センターを中心に多数の支店等が不正に関与し、関与した行員の人数、知っていて黙認していた行員の人数、不正等があった融資等の取引件数、不正等に関わったチャネルの数、不正等の期間等、いずれの点からも、広範囲に蔓延していたという他ない、と指摘されております。

また、不正・不当行為等が組織的であったこととして、下記のような点が挙げられております。
●フリーローンや定期積立金等の抱き合わせ販売は、パーソナル・バンクや各支店等をあげて行われていたものであり、組織的であることが明らか。
●自己資金確認資料等の改ざんについても、その広範な広がり等から、日常的・組織的に容認されてきた。
●シェアハウス等不動産物件の賃料の不当高値設定についても、審査部資料や各種のメールから、組織的に容認されてきた。

コンプライアンス意識が全く無く利益のみを追求するスルガ銀行が、不正の事実-021不正の事実-022で紹介しているように不動産業者と結託して、投資用不動産向けに不正な融資を大量に実行し、多くの被害者を生み出すこととなりました。

(参考サイト)スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書(199/338ページ)
https://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/pdf/20180907_3.pdf