スルガ銀行株式会社への株主提案について

この度、SI被害者同盟およびSS被害者同盟は、スルガ銀行株式会社に対し令和5年に開催される第212期定時株主総会における株主提案を実施いたしましたのでお知らせいたします。

スルガ銀行は、金融庁による業務改善命令が解除されぬまま既に4年半以上が経過しており、その発端となった不正融資問題が未解決の状態が続いているという由々しき状態が同社の株価を低迷させ株主に大損害を与えております。

ついては、不正融資問題が一日でも早く解決し、業務改善命令の解除ならびにスルガ銀行の業績向上に寄与するべく、昨年に引き続き株主提案を実施いたしました。

昨年我々が株主提案した「厳格な内部通報制度の設置」についてスルガ銀行いとも簡単に否決しましたが、このような厳格な内部通報制度が運用されていれば2022年11月に発覚したスルガ銀行行員による着服事件は発生しなかったのではないでしょうか。

昨今、基礎教育の中にも投資教育が組み込まれ、各自が自身の力で資産を築いていく必要性が増す中で、投資は自己責任という言葉を隠れ蓑に、残念ながら多くの詐欺被害が横行しているのが実情です。金融機関が投資詐欺の一端を担うようなことなく、国民が安心して資産形成に踏み出せるよう、我々の行動が日本金融システムの健全化の一助となるものと心から願っております。

【提出日】
令和5年4月23日(日)
※令和5年4月25日(火)8時02分 郵便局より受領した旨の通知を受け取りました。

【提出先】
スルガ銀行株式会社 本店(静岡県沼津市通横町23番地)

【提案議題】

(1) 経営再建阻害要因である代表取締役副社長 加藤広亮の解任

(2) 審査部長として融資審査が機能していなかったにも関わらず、それを放置したことで多くの不正融資による不良債権を生み出しておきながら、取締役に昇進している取締役 堤智亮の解任

(3) 2023年4月23日時点で1661日も継続している業務改善命令に向けた業務態勢を確立する旨を定款に定めること

(4) 余剰金の配当等を取締役会が決定する旨を定めた定款第33条を削除し、余剰金の配当等の決定機関を会社法に則り株主総会とすること

(5) 取締役及び執行役の報酬・賞与その他の職務執行の対価として会社から受け取る財務上の利益は社外に公表すること

(6) 定款第28条(取締役の報酬について)の末尾に下記を追加すること
『ただし当社が関与した投資用不動産向け不正融資に伴う被害者との和解が成立しない限り、かつ業務改善命令が解除されない限り、株主総会で決定した額の10%に減額する』

(7) 官庁からの行政処分を受けた場合には、顧客及び株主に対して業務改善の実行計画及び達成期限を公表し、忠実に実行するとともに定期的に履行状況を公にすること

(8) 企業理念実現のため「コンプライアンス憲章」の取り組み状況をチェックするKPI(Key Performance Indicator:重要業務評価指標)を設け、定期的に社外へ公表すること

(9) 定款第2条第1項を変更し、第三者が介入する資金の貸付けは一切行わないものとすること

(10) 定款第2条第5号以下にSDGsが定める業務を加え、SDGs推薦業務の全て(持続可能な世界を実現するためにスルガ銀行が行うこと)を定款に定めること

スルガ銀行へ提出した株主提案の全文は以下のPDFをご覧ください。

株主提案_提案内容(PDF)