スルガ銀行 不正の事実-003 物件評価額と近隣相場価格の乖離の認識
2018年9月7日に公表された、スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書によると、融資管理部は「実査のたびに感ずること」として「近隣物件に比較し2割程度高い」と記載した「出口から見た検討事項」と題する資料を2016年1月22日に作成しています。
また、融資管理部は同資料にて「高額融資破綻先の多くに、当初から返済余力が僅少のものが見られる」と記載し、特に一棟収益不動産への融資において、物件の評価額が近隣物件に比して割高になっていること、投資者が不動産を高値掴みしている可能性があることを指摘しています。
遅くとも2016年1月22日の時点で、スルガ銀行は不動産業者が持ち込む物件及びスルガ銀行が評価し融資する物件の評価額が近隣物件よりも割高になっている事実を認識していました。しかし、その認識を持ちながらもスルガ銀行は営業成績を優先するために融資を実行し、被害を拡大させていったのです。
(参考サイト)スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書(155/338ページ)
https://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/pdf/20180907_3.pdf