スルガ銀行 偽装の実態-081 証拠隠ぺい-018
この資料は、スルガ銀行による不正融資の被害者がスルガ銀行から開示された融資審査資料の1つです。
スルガ銀行から開示された融資審査資料に証拠隠ぺいの痕跡があります。
左側の2018年11月にスルガ銀行から開示された三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)の預金通帳には、スルガ銀行行員による金融資産を確認した旨の押印がありますが、右側の2019年11月にスルガ銀行から2回目に開示された資料にはその押印がありませんでした。
2回目に開示された三菱東京UFJ銀行の預金通帳のコピーには、スルガ銀行行員による金融資産を確認した旨の押印が見えないようになっていたのです。これでは当時の融資審査の際に原本を見ずに嘘のスルガ銀行行員のサインにより改ざんされた融資審査資料を黙認した事実が分からず、重要な事実を隠ぺいしたことになってしまいます。
このような証拠隠ぺいと言わざるを得ない事案について、スルガ銀行は2025年6月25日に開催された株主総会において、「銀行員の個人情報を守るために2021年10月以降マスキングして開示するようにした」と主張しました。しかしながらこの事案は、スルガ銀行が主張する2021年10月より2年も前から、スルガ銀行は融資審査資料を隠ぺい改ざんして開示していたことを示唆しています。つまりスルガ銀行は株主総会において虚偽発言をした。ということになります。
更には、当資料にはスルガ銀行行員名も捺印もないため、銀行員の個人情報を守るためのマスキングをする必要は一切無く、「銀行にとって不都合な事実を隠ぺいした」と言わざるを得ない事案です。
スルガ銀行は自社に都合の悪い事実は隠ぺいし、あたかも銀行は不正融資に関与していないと言わんばかりの対応をしていると言っても過言ではありません。このように極めて重要な事実を隠ぺいされてしまうと、今までスルガ銀行から開示された全ての資料に何らかの隠ぺいがされている可能性が否定できなくなってしまいます。
なお、スルガ銀行から開示された、この取引明細に記載されている預金金額も改ざんされているのは言うまでもありません。
金融庁は2018年10月5日にスルガ銀行に対して業務停止命令及び業務改善命令の行政処分をした際、顧客保護及び顧客本位の業務運営態勢を確立することや、経営管理体制の抜本的強化、個々の債務者に対して適切な対応を行うための態勢の確立を命じました。
しかしながら、スルガ銀行はこの業務改善命令から約7年が経過した今なお、重要な事実を隠ぺいして情報開示をしております。
これは金融庁の処分理由にも記載されている「スルガ銀行営業職員がチャネル(不動産業者)に対して不正行為を能動的に働きかけて改ざんを促す事例や、自ら改ざんを行った事例」を隠すための隠ぺい工作と言え、個々の債務者に対して適切な対応を行なっているとは到底言えないのではないでしょうか。
ご参考 金融庁による行政処分のページ