スルガ銀行 不正の事実-019 天のお告げ(現場無視の目標)

2018年9月7日に公表された、スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書によると、スルガ銀行は全社営業目標の策定において、その原案は、基本的に現場の意見等の聴取は行われずに立案されていたことが記載されております。

営業現場の見通し等は考慮されず、進行中の年度の進捗を基礎に、経営トップ(実質的には副社長)の意向を加味するというトップダウン方式により営業目標が策定されており、このため、現場で営業を担う各バンク及び営業担当の行員からすると、毎年上から業績目標が降ってくるという状況にあったとのことです。

スルガ銀行経営陣が、支店の担当地域における住宅着工事例や、売買実績等の市況等、潜在的な市場予測を全く考えずに異常な数字だけを押し付けていたことは、「釣り堀に魚が 10 匹いないのに 10 匹とってこいといわれる状況」という、行員の発言から見て取ることができます。

その結果、営業現場は厳しいノルマを達成する為、不動産業者(チャネル)が連れてくる顧客に対し積極的に不正融資を実行し、多くの不正融資被害者を生み出すことになりました。

(参考サイト)スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書(171/338ページ)
https://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/pdf/20180907_3.pdf