スルガ銀行 不正の事実-010 カーテン等による入居の偽装

2018年9月7日に公表された、スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書によると、スルガ銀行は融資審査の一環である物件の現地調査において、不動産業者と結託して、空室が少なく見えるように入居偽装を行っていたことが記載されております。

スルガ銀行は融資の稟議申請を行う前に、物件の現地調査を営業本部の行員(1億円以上の物件であれば部長クラス、1億円未満の物件であれば所属長クラス)が確認するルールとなっていました。行員は現地調査をすり抜けるために物件の調査者が現地に向かう日時を不動産業者に事前に教え、部屋にカーテンを引かせることで入居中の部屋に見せるための偽装工作を行い、売買金額及び融資額を引き上げておりました。スルガ銀行はこのようにして偽装した賃料表(レントロール)の嘘がバレないように不動産業者と結託して辻褄を合わせるための偽装工作を行なっていたのです。

スルガ銀行は、このカーテンによる入居偽装を行うことで、より多くの金額を融資できるようになり、スルガ銀行 不正の事実-005でも紹介していますように、より多くの融資を実行できるようになり、結果として過剰な営業ノルマの達成の一助になりました。
その結果、本来融資されるはずのない物件に対し、本来の価値以上の融資が行われ、多くの不正融資被害者が生まれることになりました。

(参考サイト)スルガ銀行株式会社 第三者委員会 調査報告書(102/338ページ)
https://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/pdf/20180907_3.pdf