掲載日:2021年11月18日

こうしてスルガに嵌められた

私は、1978年生まれ、現在43才です。

製造業の企業で係長として働いています。父と妻と小学生の兄弟の5人で生活をしておりますが、長男には重度の自閉症と知的障害があり特別支援学校へ通っています。。

間近に迫る破産の恐怖

私は2016年7月に神奈川県小田原市にある鉄骨造2階建のアパート(物件1)を6960万円で購入する契約をし、同月スルガ銀行から6260万円の融資を受けました。

その翌年の2017年4月に北海道恵庭市にある鉄骨造3階建のアパート(物件2)を7780万円で購入する契約をし、同月スルガ銀行から7000万円の融資を受けました。

さらに2017年9月、愛媛県松山市にある鉄骨造4階建のアパート(物件3)を13350万円で購入する契約をし、同月スルガ銀行から2017年9月に12000万円の融資を受けました。

現在そのスルガ銀行へのローンの返済のため苦しみつづけています。これからのことを思うと、仕事も、何も手につかないような状態です。日に日に収支が悪化し、いつしか支払日の前日の出社時にネットバンキングで預金を取り崩して口座に返済額を振り込むことが日課になっていました。預金を取り崩し、給料もローンの返済に当て、間近に迫ってくる破産の恐怖からの極度のストレスにより、朝、昼、晩と食事をすると10分もしないうちに下痢になる状態が続き体重も10kg近く落ち、朝昼晩と薬を服用するようになり、今も薬が手放せません。そして次第に人と会うことや出社することにもストレスを感じるようになり、現在出社は月に1回程度、家族との楽しい団欒や会話はほとんどなく、自分の部屋に引きこもっている状態です。本当に苦しいです。生きているのに死んでいる気分がするのです。

喫茶店や不動産業者事務所での融資契約

スルガ銀行の不正融資被害にあうきっかけは、初めてアパート1棟を購入することになった2016年5月頃のC社のM氏からの電話でした。以前に将来のために買った区分マンションの事を知っており、このままだと将来大きな損をすると言われ、詳しい話を聞くことになりました。

話を聞くうちに収支を改善するためにアパートを1棟購入することを勧められました。融資先はスルガ銀行で、金利は4.5%で初めは高いが数年で下げてもらえるし、下がった実績もある。不動産の融資に非常に積極的で、他の銀行では時間もかかるし、融資されない場合もあるが、スルガ銀行は不動産融資の経験と実績が豊富で他行より多く融資してくれる。手元に資金が無くても手数料まで全額融資をしてくれる。不動産を購入するならスルガ銀行しかないと言われ、スルガ銀行で融資を受けられるなら間違いないと思いアパートを購入することになりました。

2棟目を購入したきっかけは、1棟目のアパートで購入時の説明のように収益が出ていないことをたまたま電話がかかってきた以前に区分マンションを購入したR社のL氏(後にT社に転職)に話したことでした。L氏は、T社のI塚氏の知り合いで、収支を改善できる物件を紹介してもらうことになりました。I塚氏、L氏と話をする中で、収支を改善するためには、2棟買った方がよいと説明を受け時期をずらして2棟アパートを購入することになりました。2棟目の融資もスルガ銀行でした。1棟目と同様に全額融資でまかなえ、1棟目でスルガ銀行から融資を受けていた実績もあったので、スルガ銀行なら間違いないと思っていました。

そして、半年後に3棟目を購入しました。全額融資を受けることができました。1棟目、2棟目とスルガ銀行で全額融資を受けていたので不安などは全くなくスルガ銀行を信用しきっていました。

物件1の売買契約は2016年7月に愛知県の自宅付近の喫茶店で行いました。売買契約はC社代表取締役K氏、M氏が同席し締結しました。その直後、アパートローンの申込み、金銭消費貸借契約を締結しましたが、融資契約のために、わざわざ東京のスルガ銀行日本橋支店の融資担当者T中(I井代理)が来ていました。1棟目のアパートは、築年数も古く貸コンテナが設置されている特殊な物件でしたが、ローン締結の際にリスクなどは何も説明はありませんでした。

物件2の売買契約は2017年4月に売主である、I社の事務所でスルガ銀行札幌支店のS氏、I社代表取締役O氏、宅地建物取引士Y氏、T社取締役I塚氏、L氏が同席し売買契約を締結しました。

アパートローンの申込み、金銭消費貸借契約は、同席していたS氏と締結しました。2棟目のアパートも、築年数も古い物件でしたが、ローン締結の際にリスクなどは何も説明はありませんでした。

物件3の売買契約は2017年9月にスルガ銀行ミッドタウン支店下の喫茶店で、売主であるN社代表取締役K氏、T社取締役I塚氏、L氏が同席し売買契約を締結しました。その後、上にあるスルガ銀行ミッドタウン支店に移動し、スルガ銀行ミッドタウン支店T氏とアパートローンの申込み、金銭消費貸借契約を締結しました。3棟目のアパートは、築年数も古く、1階部分がテナントになっている物件でしたが、修繕費が多くかかる事やテナントが抜けると次が入るまでに時間がかかり返済が厳しくなることなどローン締結の際にリスクなどは何も説明はありませんでした。

3物件すべてにおいて虚偽の説明があり、収支は赤字に

物件1は、購入前の説明では毎月5万円が残るはずでしたが、実際はローン返済額を下回る毎月マイナス3万円という結果でした。そして、毎年収支は悪化し2020年は毎月約10万円の赤字となっています。

物件2は、T社の家賃保証があり毎月7万円残るはずでしたが、スルガ銀行のシェアハウス不正融資事件が問題になった影響でT社の経営が傾くと空室の保証はなくなり、毎月1.5万円のマイナスに、さらに2020年では約7万円のマイナスになっております。

物件3は、購入前の説明では毎月13万円が残るはずでしたが、実際は毎月ほぼ±0円、最も収支が悪化した2019年は毎月34万円のマイナスになっておりました。

結果として3棟すべてにおいて、事前の説明と大きな乖離があり、説明はまったくの虚偽でした。収支は大赤字でとても返済を続けられる状態ではありません。

印鑑が違う売買契約書

一番ひどい行為は、物件3の偽造売買契約書による融資承認です。

私は、N社と売買契約を締結しました。しかし、開示された売買契約書はL社と私が締結した売買契約書でした。

偽造された売買契約書には、N社との売買契約書に書いた私のサインが書かれており、押されていた印は、私の実印とは異なるものでした。押されていた印は「小○」と苗字だけで百均で購入できるようなものでしたが、私の実印は「小○○○」と4文字で印の大きさも書体も異なります。スルガ銀行との契約にはすべてこの実印を使用しており、印鑑証明書も提出していますので、印の違いに気が付かないはずは無く、明らかに偽造された売買契約書だとわかっていた上で融資承認に使用しています。全く気付かなかったというのであれば、相当ずさんな確認で融資承認が実行されていたことになり、それはそれで大きな問題です。私は、2017年9月15日に売買契約と金銭消費貸借契約を締結していますが、金銭消費貸借契約書には9月28日と記入するようにスルガ銀行のT中氏に指示され記入しました。おそらく、9月15日から9月28日の間にT社が売買契約書を偽造し、スルガ銀行に提出する段取りが付いていたため、そのような指示をしたのだと思います。

物件3については、さらに物件の代金の振り込みについてもおかしな点があります。購入代金の振り込みのために伝票を書きますが、振込先は書かず、自分の名前だけを書くように指示されました。その後の融資時の審査資料を開示してもらい確認したところ、T社に購入代金が振り込まれたことが分かりました。本来の売主はN社のため、代金の振込先がN社になっていないのはおかしなことですが、スルガ銀行としては融資承認に使用した売買契約書に基づきL社が振込先になっていることを確認して代金の振り込み処理をするのが正当な行為です。しかし、実際には売主でもなく、売買契約書にも名前が出てこないT社に代金が振り込まれており、このことは、スルガ銀行はL社が実際の売主ではない、つまり、融資承認に使用した売買契約書が偽造されていることを知っていた証拠になります。

スルガ銀行による違法な抱き合わせ販売

融資の条件として違法な抱き合わせ販売もスルガ銀行は行っていました。

物件1では、プラチナカードの契約、定期預金、積立定期預金が条件でした。物件2では。定期預金、積立定期預金が条件でした。

物件3では、定期預金、積立定期預金、無担保ローンが条件でした。

このようにスルガ銀行は、本来なら、貸し出せないにもかかわらず、不正行為により融資をおこない利益を貪るだけでは飽き足らず、優位な地位を利用して抱き合わせ販売による利益も貪っていました。

本来ならば購入することができないにも関わらず、不正融資により資金があり、購入できる気にさせられ、判断を狂わされ物件を購入してしまったことをとても後悔しています。

苦しみの日々

一時は自殺し、団信による返済も考えましたが、2人の子供はまだ小さく、障がいを持っている長男の世話にも人手が必要で妻一人に負担をかけることもできず、死ぬこともできない状況です。いっそのこと家族全員心中してしまえば、妻も苦しまずにスルガ銀行の借金地獄から抜け出せるのではと思いました。家族と車で出かけるたびに、このまま、橋から転落したら、全員死ねるだろか、このまま線路に飛び込んだら、全員死ねるだろうかと思う日々でしたが、毎日、無邪気に楽しそうに遊んでいる子供たちの様子を見ると幼い子供を手にかけるようなことは到底できませんでした。このまま自己破産になれば、債務は免除になるかもしれませんが、住む家を失います。長男の障がいによる騒音のため苦情を言われ賃貸アパートを出ざるを得ない状況になったこともあり自己破産もできない状況です。そもそも、家族はスルガ銀行の不正融資の件は知りませんので、家庭は崩壊し、一家離散になることは間違いないです。

何とかして、このつらい日々から抜け出したいです。一日も早い解決を望んでいます。どうか助けてください。何卒宜しくお願い致します。

<編集部コメント>

非常に苦しい日々を過ごしているOさんの姿が目に浮かんできます。

スルガ銀行が開示したOさんの売買契約書には、L社が売主となっていたものの、振込伝票に記載されている振込先は、売買とは全く関係のないT社となっていました。これは融資契約時に白紙の振込伝票を被害者自身の名前のみ記載させ、融資実行日には被害者を同席させずにスルガ銀行と不動産業者のみで融資実行をする「スルガスキーム」のもとで行われた、不正行為です。

Oさんがスルガ銀行に資料開示請求を行った結果、不動産業者にもスルガ銀行にも見せていない銀行の預金通帳がスルガ銀行から開示されております。Oさんは一度もスルガ銀行の行員から通帳を見せるように言われたことは無く、一度も見せていません。にもかかわらず、ドリームプラザ日本橋センター長のM氏やT村氏は、何故「原本の写しに相違ありません」の印とともに直筆のサインをしているのでしょうか。

障がいを持つ子どものために家を引っ越す優しいお父さんが、どうしてここまで苦しまなければならないのでしょうか。

優しいOさんとその家族の未来をも、スルガ銀行は食い物にしているのではないでしょうか。

組織的に被害者を生み出す仕組みを長年提供してきたスルガ銀行に社会的責任があるのではないでしょうか。「スルガスキーム」を構築した責任をいま問うことができなければ、第二、第三のOさんがスルガ銀行によって生み出されてしまうのではないでしょうか。